催眠の歴史

催眠の歴史12


メスメリズムを使って無痛手術を精力的に行なったジョン・エリオットソンの弟子にジェームズ・エスデイルという外科医がいます。

エリオットソンがロンドンで盛んに無痛手術を行なっていた頃、エスデイルはインドのカルカッタの病院に赴任していましたが、エリオットソンの発表を見て、自分でも無痛手術を試してみることにしました。

彼が行なった無痛手術は、小さい手術だけでも数千人、大手術は300人近くに上ります。その中には手足の切断を行なったものもあれば、重さが8ポンドほどの巨大な腫瘍の摘出手術もあったそうです。また、エスデイルは無痛分娩も手がけ、見事成功させています。

手術にメスメリズムを使ったことによって、エスデイルは手術中の死亡率を50パーセントから5パーセントに減らすことができたそうです。彼はこうした成果を、1946年にエリオットソンが編纂していた機関誌「ゾイスト」に発表しています。

しかし、このような業績も、師匠のエリオットソンと同様にけっして周囲からは認められることはありませんでした。エリオットソンはカルカッタ医大病院から非難され、メスメリズムによる無痛手術はまったくのインチキだと決めつけられてしまったのです。そして、イギリスに帰国したエリオットソンを待っていたのは、彼を弾劾する裁判でした。

そして、エリオットソンやエスデイルが力を注いだ催眠(メスメリズム)無痛手術も、その後クロロホルムやエーテルの発明によってまったく顧みられなくなってしまいました。

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